『無気力一代男日記』 7．恣意的に作られたスケジュール

　ほっとけば今頃は、週２日が現業で、あとの３日は（よく典型パターンとして語られる）天下り官僚のような業務になっていた。
　それも悪くないが、常識的に見てあまりに奇妙な勤務内容なので、弘前専務がそこを指摘せざるを得なくなる可能性が出てくる。
　そうなっては却って面倒なことになるので今回の作戦に踏み切ったわけだが、それにしても、我ながら、よくチマチマと考えるものだ。
　
　３人チームのほうの業務スケジュールの関係もあって、これまで僕が水曜に入っていた現業の部分をアルバイトの江藤に任せ、ここを研修の日にした。
　３月から僕の週間スケジュールは、
　
　　月曜　天下り官僚的業務
　　火曜　現業（夕方から）
　　水曜　３人チームとの研修
　　木曜　現業（終日）
　　金曜　３人チームとの研修
　
　となった。
　結果として、僕のこれまでの勤務内容に比して考えれば、なかなかハードなスケジュールになった。
　これで弘前専務も‘立場上の振る舞いを果たす’という理由で、僕をツツく必要もなくなったことだろう。

　

　

　

　

　

　

　

　

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