3.過去、現在、未来のリアリティ [『無敵になりたい』]
「おお、無敵を望む者よ。
その厚かましい願いによって、悩める者よ。
過去は、既に存在せず、未来は、未だ存在していない。
つまり、おまえは、存在していないものに、リアリティを持たせているのだ。
ここで言う‘リアリティ’とは、自分自身の心身に
感情的影響力(一喜一憂)があるということだ。
過去への方向にせよ、未来への方向にせよ、そのリアリティ感は、
心理的時間の幅がもたらしている。
おまえは、それを微分していく必要がある。
微分して微分して、その究極という意味での
現在の(実際の、また唯一の)リアリティを知覚して初めて、
時間軸とは違う方向(垂直)の軸が立ち現れる。」
古典心理学では、人間の行動原理(動機、衝動)において、過去の原因に注目したのがフロイトであり、未来の目的に着目したのがアドラーだった。
僕は、そのどちらも幻想として看破することを望んだ。
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