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休日が去ったあと [俯瞰日記]

 連休最終日。
 長い休日の黄昏時。
 いつも通りのことだが、僕はそのあいだ何もしなかった。
 まとまった休み。何か有意義なことができるチャンス。
 そんな心躍る閑暇は夢のように過ぎ去り、刹那さと空しさが入り混じった最終日を迎える。
 僕は、何百回、これを繰り返してきたのだろう。
 タスクのない期間。それを迎える時、僕たちは、多くの可能性に満ちた夢を見る。
 小中学校時の夏休みが、特にそうだった。
 まだ十分な休みがある。有り余る程の明日がある。
 しかし、それにしても、課せられたものがない自由な日々は、なんと足早に過ぎ去ることか。
 土日。連休。夏休み。そして──、
 青春時代。
 夏休みの宿題を、休みに入ってすぐやり終えて、残りの休みを目いっぱい満喫する。そんな理想を毎回夢見て、大多数の人間は、僕同様(?!)一度も実現しない。
 が、そういう理想を本当にやってのける奴が稀にいる。
 人生のいわゆる成功者の数は、そんな人間のパーセンテージに比例しているのだろう。
 成功者の存在は、他の圧倒的多数の怠惰な者の存在との相互依存関係にある。
 ミリオンセールスを上げたバンドが‘夢見ることを忘れないで。思い続ければ、必ず実現するから’と歌う。
 そして、その曲のセールスが、そのミュージシャンに巨万の富をもたらす。
 ステージ上の脚光を浴びる人と、それを喜んで見つめる人の、例えば1:10,000という比率。
 その比率は、ヒット曲の詞のように‘夢を実現した’人と、結果的にそれに協力して、日々地味に生きている人たちの比率である。
 
 それにしても、成功者とは何だろう。
 客観的な評価を得ることなしに、成功者は、存在し得るのだろうか。
 この問いを発する時、なんと多くの偽善者、教条主義者、思考停止者が、機械仕掛けの脳で、得意げにお題目を繰り返すことか。
 「あなたは寂しい人ね。」「愛が地球を救うんだよ。」「罪を憎んで人を憎まず。」「お金より大切なものがあるのよ。」「気の毒な人。」といった類の念仏である。

 僕が聞きたいのは、無自覚ロボット以外からの返事。
 ロボットくんはロボットくんで、いてくれたほうがいいけど、時々、相手にするのがめんどくさくなる。

 きっと、決してロボットではない人間の返事も、僕は聞いている。
 でも、それすら意味がない。
 僕に、本当に返事ができるのは、僕自身だけなのだから。
 
 
 
 
 
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