僕とシャープの100日戦争 その後 [怒りのツボ]
WILLCOM 03を使い始めて半年程経った頃、この携帯端末に奇妙な症状が出た。
何もしていないのに、音もせず、自動的にインターネット回線に接続されてしまうのだ。
ブラウザ画面になることなく、只、繋がっただけの状態になるのである。
これは、つまり、知らぬ間に、パケット量だけが増加しているということを意味する。
最初に、この症状に気づいたのは、いきなりバッテリー消耗のお知らせ音がピー!っと鳴った時だった。
ネットに繋ぎっぱなしの状態なので、バッテリーの消耗が早くなり、通常あり得ないタイミングでこの音を聞かされるというわけだ。
もしバッテリーが切れなければ(例えば、コンセントに繫いで充電状態にしてあると)永遠にパケット課金が増えるという ことになる。
あえて擬人的に言えば、奴(この端末)は、隙を見てそっとネットに繋いだ状態にし、バッテリーを消耗させてパケット量を増やすという作業をやっているのである。
今やこの端末を使用するためには、常に画面上部のバーの接続状態のマークを気にして、繋がっていることが確認されたら、すぐにタップして接続を切断しなければならない。切断して、すぐにまた繋がるわけではない。次に繋がるタイミングは決まっていないのだ。いつの間にか繫がっているのである。
まるで悪意的な意思が働いているかのようである。
サポートセンターに電話した。
そのような症状は、これまでの報告に例がなく、原因も分からないという。
このあっさり感。やれやれだ。
内蔵されているメディアプレーヤーは正常に動くようなので、しかたなく、当面は時々接続状態をチェックするようにして使い続けることにした。
ところがである。突然、鑑賞中のオーディオやビデオが停止する。見ると、インターネットの接続がなされている。
この悪魔(!?)は、わざわざメディアプレーヤーの作動を押しのけてまで、回線に繋ごうとしている(!)。
相手が機械であるにもかかわらず、なんか嫌がらせ感がリアルですらある。
それでも、このさらなる‘嫌がらせ’の度ごとにネットの接続を切断して、強制停止された状態のメディアプレーヤーのプレイボタンを押すという途方もなく面倒くさいことをやっていた(我ながら、なかなかの我慢強さである)。
そんなある日。
歩きながら音楽を聴いている時、イヤホンのコードが指に少し引っかかってしまい、端末を地面に落としてしまった。まぁ、以前からたまにあることだ。
只、今回は、別な偶然が加わった。
落とした衝撃で充電池が外に飛び出し、あろうことか、その充電池が、偶然にも、四角い排水溝の格子状の隙間に入ってしまった。
チャプン。
排水溝には、底が見えない程度に水が溜まっていた。
やれやれ、そこまで……、そこまでやるか、この悪魔、と呆れて、思わず空を見上げてしまった。
これが、僕が仕掛けたシャープとの100日戦争。その勝利への仕打ちか。
シャープの技術部よ。このWILLCOM 03に、どんな呪いをかけたのだ。
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