僕は、「離人系」 3 [見て取られた自己]
子供や、あまり知識のない素朴な人がふと言ったことが、妙に当を得ているなどということは、日常経験として、ままあることだ。
僕は、今にして思うのだ。
「あなた、自閉症?」
そう言わしめる何かを、そのオバサンは、僕に感じ取ったのではないかと。
僕が自閉症そのものではないにしろ、僕の存在が、確かに、自閉症という言葉を、その素朴なオバサンに連想させたことは事実なのだ。
いわゆる社会というものとの親和性の低さは、自分自身、少年の頃から自覚していた。
いわゆる気が置けない仲間友だちといっしょにいる時ですら、そのありふれた状況の中で、何か疎外感を感じていた。あえて突っ込んで表現すれば、‘事実の外’にいるという感覚である。
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