演技はここまで [俯瞰日記]
ファーストフード店の中、急に彼女の視線が僕から離れ、彼女は言った。
「演技はここまで…。」
周りの女の人たちが、事の異常さにこちらを見た。
それまでの彼女は、僕の恋人のように、自分のことを話していた。
僕は、「終わりだ。」と呟いた。
その意味は、二人の関係性の終わりではなく、僕のプライドの終わりだった。
これからは、勘違いせず、ただ卑屈に生きていくだけだ。
僕は、絶望と共に歩いた。
夢から覚めた。
僕は、あらゆる意味で、恋愛をする資格がないのだろう。
元々僕は、人を好きになるために生まれてきたのではないような気さえした。
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